5月31日(日)ササユリ

「もう一度探し野に入る笹百合を」

これはササユリ笹百合、花の名は、細長い葉が笹の葉に似ているユリから名づけられ、ユリは風で花がゆれる様子から揺すりと呼ばれ、揺すりの す が詰まってユリ(揺り)になったといわれています。万葉の昔から愛されてきたササユリは、里山が手入れされなくなって山が荒れたことや鹿の食害などが原因で、年々姿を消しているそうです。花言葉は、清浄・上品・希少価値です。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6966

5月30日(土)ヤマボウシ

「山法師酒でどろどろ軒の下」

これはヤマボウシ山法師、花の名は、中央の緑の花を坊主頭に、4枚の白い花びらを白い頭巾をかぶった山法師に見立てて名づけられました。ヤマボウシとハナミズキの違いは、ヤマボウシは日本が原産なのに対して、ハナミズキはアメリカからの外来種です。見た目や性質も似ているようで細かなところが違い、ヤマボウシの総苞片は先端が尖っているのに対して、ハナミズキの総苞片は丸みがあります。花言葉は友情です。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6625

5月29日(金)アカンサス

「アカンサス爪たてあかん野良の猫」

これはアカンサス、ギリシャ語の「アケー(刺)」とアントス(花)」が語源で、花を抱いている包葉にトゲがあることからつけられたとされます。和名は、アザミに似た美しい葉をもつので「ハアザミ(葉薊)」。英名は「Bear’s Breech(ベアーズ ブリーチ)」です。ギリシャ神話にはこんな伝説があります。美しい娘・アカンサスを太陽の神アポロンが見初め、求婚したが、アカンサスは拒否。それでも近づいてくるアポロンを爪で引っかいたので、アポロンは彼女を、爪のようなとげのあるアカンサスに変えてしまったといいます。花言葉は、気品あるふるまい・離れない結び目です。撮影:北九州市白野江植物公園IMG_6848

5月28日(木)ナニワイバラ

「噴水や無情の停止音痛く」

これはナニワイバラ難波茨、香りのよい大きな白い花を咲かせる。 花径7~8センチの5弁花で、真ん中には黄色い雄しべがたくさんある。日本へは江戸時代に難波商人によって持ち込まれて販売された。 それが名の由来でもある。 近畿地方から九州にかけて野生化。 蔓は長く伸びれば10メートルにも達する。 蔓には鋭い棘がある。実は偽果(子房以外の部分が加わってできている果実)で、秋に赤橙色に熟する。 実は生薬で金桜子(きんおうし)といい、止瀉、縮尿などの薬効がある。花言葉は清純な愛です。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6192

5月27日(水)メキシコマンネングサ

「万年草枯れることなし御いのち」

これはメキシコマンネングサ、明るい黄緑色の葉で、春には株を覆い尽くすように黄色い小さな星型の花を咲かせます。花弁は5枚、雄しべは10本。まるで金平糖のようにも見えます。名前に「メキシコ」とついていますが、メキシコで栽培されたものが新種として記載されたものであって、メキシコには自生せず原産地は不明といわれています。マンネングサは「万年草」の意で、性質が強く乾燥にも耐え、まず枯れることがなく、いつ見ても茂っていることから付けられた名前のようです。花言葉は記憶・私を想って下さいです。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6572

5月26日(火)アジサイ

「友召され紫陽花の紅さらに濃し」

これはアジサイ紫陽花、アジサイは「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が語源といわれます。英名のハイドランジア(Hydrangea)は、ギリシア語の「水の器」を意味する言葉を語源とします。なお、江戸時代に長崎オランダ商館の医官として滞在したドイツの博物学者シーボルト(1796~1866)は、愛する「お滝さん」にちなみ、花の大きい一品種に「オタクサ」と命名しています。花言葉は元気な女性、辛抱強い愛情です。撮影:北九州市小倉南区IMG_6269

5月25日(月)サラサウツギ

「卯の花やまたもモンゴル初賜杯」

れはサラサウツギ更紗空木、ゆきのした科ウツギ属の落葉低木です。ウツギ(空木)の園芸品種で外側の花弁が淡紅色のものをサラサウツギ(更紗空木)と呼んでいる。サラサ(更紗)とは花の色で、赤と白が交じっているものをいう。更紗は鳥、花、人などの抽象的な連続模様のことで、インドの上質な布「sarsa」からきている。ウツギは「空木」と書き、幹が中空なのでこの名が付いている。ウノハナ(卯の花)はウツギノハナ(空木の鼻)の略称。花言葉は、謙虚・古風です。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6662

5月24日(日)エゴノキ

「えごの花下向き過ぎる幼子か」

これはエゴノキ、晩春から初夏にかけて、小枝の葉のわきから伸ばした長い柄の先に、釣り鐘形の白い花がぶらさがって枝いっぱいに咲き、花が終わると緑白色のかわいい実が枝に垂れます。エゴノキは虫や動物の食害から身を守るエゴサポニンを実に含み、かつては川に流して魚をとったり、石鹸の代わりに洗濯に用いたりしたそうです。エゴノキの花が恥ずかしそうにうつむいて咲くのは、花粉を効率よく運んでくれるハチを選び、怠け者で脚力の弱いハナアブやハエが花にとまれないようにしているのだそうです。花言葉は壮大です。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6695

5月23日(土)ブラシノキ

「金宝樹どーんと夏のおぜん立て」

これはブラシノキ、フトモモ科ブラシノキ属のブラシの木、別名をカリステモン、ハナマキ(花槙)、キンポウジュ(金宝樹)、ボトルブラシといいます。日本ではブラシノキ(ブラシの木)と言った名前が付いており、オーストラリアが原産地となっています。オーストラリアでは乾燥による山火事が多く、その時に果実が裂け種子が風によって飛散することで増やしていきます。長い主軸に花柄のない花を多数つけ、茎の先端に花をつける。ブラシのような形で茎の先からも枝が伸びる。花は開花後まもなく落ちます。花言葉は素直な気持ちです。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6709

5月22日(金)アリウム・ギガンジューム

「遠足やギガンジュームが並び来る」

これはアリウム・ギガンジューム、中央アジア地方が原産のユリ科の多年草(球根)です。アリウムというのは、ネギやタマネギも中に入っている仲間の総称で、これもその仲間のひとつです。花を見れば誰しも 「ネギ坊主」を連想することでしょう。ネギの仲間というのも納得です。ちなみにアリウムというのは「ニンニク」の古いラテン名で、「匂い」という 意味だそうです。5~6月ころ、茎先に小花がたくさん集まった球形の散形花序を作り花を咲かせます。大きくなると、ソフトボールくらいの大きさになります。 花の色は赤紫色が一般的なようです。別名はハナネギ(花葱)。花言葉は正しい主張、不屈の心です。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6547

5月21日(木)ハルジオン

「夏暁やヒアルロン酸歩行でき」

これはハルジオン春紫苑、北アメリカ原産の帰化植物で繁殖力があり、都市近郊に多く見られる。 大正時代に観賞用に日本に持ち込まれたものが野生化したのだという。 牧野富太郎博士の命名で、春に咲く紫苑(シオン)という意味である。 別名を春女苑(ハルジョオン)と言うが、これは似ている野草の姫女苑(ヒメジョオン)と対比してつけられた名である。花言葉は追想の愛です。撮影:北九州市白野江植物公園IMG_6372

5月20日(水)カイウ(カラー)

「海芋立ちフレーフレーと応援歌」

これはカイウ海芋、別名カラー、南アフリカ原産で日本には江戸時代末期にオランダから渡来した。名前の由来は、花がワイシャツの襟(Collar)の部分に似ているので「カラー」と呼ぶようになった。花は襟(Collar)状のところではな内側真ん中の黄色い棒の部分。襟(Collar)状の部分は、花弁ではなく「フツエンホウ(仏炎苞)」と云い「ガク(萼)」が変化したもの。カラーは本来サトイモ科の植物だが、以前よりカラー属に分類されていたことから現在でもオランダカイウ属の植物を総称して「カラー」と呼んでいる。「海芋」とは「海を渡って来たサトイモ」の意味である。花言葉は華麗なる美。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6100

5月19日(火)シャクナゲ

「石楠花を潜って食事茶店あり」

これはシャクナゲ石楠花、花の名は「石南花」と書いたものを 「しゃくなんげ」と呼んだのが少しずつ変化して「しゃくなげ」という読み方が定着したという説が最も有力です。「石南花」という字が定着したのは「石の間に生えてくること、また、南向きの土地で育ちやすいこと」に由来しています。赤と白が混じり合ったような花の色、大きくて派手な
花びらがとても印象的で、その気品ある美しさから「花木の女王」と呼ばれています。花言葉は、威厳・警戒・危険・荘厳です。撮影:北九州市白野江植物公園IMG_5583

5月18日(月)シンリョク

「新緑や礼拝ゆたか地にみちる」

これはシンリョク新緑、初夏のころ、木々から萌え出るつやつやした色彩をもつ若葉の緑のこと。新緑といえば渾然とした総合美を指すことが多いので、常緑樹の若葉も合わせてさしつかえない。新緑といえばいかにも躍動的で、新というだけあって盛夏から秋までの動きを予想させるような感じである。撮影:北九州市白野江植物公園IMG_6328

5月17日(日)ヤブデマリ

「手毬花光り輝やく朝迎え」

これはヤブデマリ藪手毬、スイカズラ科の落葉低木。本州の関東地方以西、四国、九州の山地の川沿いに多く分布しています。5~6月ころ、手毬状の花序を出して花をつけます。その中心部に直径が4mm前後の小さな5弁の白い花を咲かせます。それらを取り囲むように、 花弁が5枚の大きな装飾花があります。しかし、そのうちの1~2枚の花弁が極端に小さいので、チョット見には3~4枚に見え大きさも不ぞろいなのが この花の特徴です。花自体は一見ガクアジサイに似ていますが、花序がまとまって多くつくのがヤブデマリです。花言葉は年輪を美しく重ねる。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6085

5月16日(土)バラ

「今朝の薔薇淡き想い出かの人か」

これはバラ薔薇、バラは葉や蕾、トゲなどその部分それぞれにも花言葉が有ります。また形や種類にも言葉があります。バラの葉・・・あきらめないで、希望、蕾・・・愛の告白、トゲ・・・不幸中の幸い、多輪咲のバラ・・・プライド、一重のバラ・・・静かな愛と敬意、野バラ・・・やさしい心、ミニバラ・・・無意識の美、またトゲのないバラは「プラトニック・ラブ」という意味があります。今朝の黄色いバラの花言葉は愛の告白です。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6105

5月15日(金)コウホネ

「かくれんぼ河骨の花みいつけた」

れはコウホネ河骨、水中から花茎を伸ばして5センチほどの黄色い花を1輪咲かせる。 5枚の花びらのように見えるものは萼である。 萼はやがて緑色になる。 萼の内側に爪のようなものがたくさんあるが、これが花びらである。 その内側にたくさんの雄しべがあり、真ん中に雌しべの柱頭が1つある。太くて白い根茎が泥中に横たわり、それが骨のように見えるというのが名の由来である。 また、根茎は生薬で川骨(せんこつ)といい、強壮剤や止血剤とされる。花言葉は秘められた愛情です。撮影:北九州市白野江植物公園IMG_6340

5月14日(木)シャクヤク・サンタフェ

「芍薬や赤き花弁が白を飲む」

これはシャクヤク・サンタフェ、ヨーロッパから導入された洋種しゃくやく(芍薬)です。オランダしゃくやくと呼ばれ、欧米では大型宿根草として人気が高く、多数の品種があります。日本の伝統的な芍薬とは印象の異なるゴージャスな花は、洋風の庭園や花壇、フラワーアレンジメントにぴったり。花色や花形のバラエティも豊富で、これからのガーデニング素材として注目されています。花言葉は威厳です。撮影:北九州市白野江植物公園IMG_6318

5月13日(水)カーネーション

「聖母祭花束持ちし児ら笑顔」

これはカーネーション、地中海沿岸を原産地とされるナデシコ科の多年草です。名前の由来は戴冠式を意味するコロネーション(coronation)で、古代ヨーロッパでは神にささげる花冠を作るのに使われていた花です。カーネーションは「母性愛」を象徴する花で、十字架に架けられたキリストを見送った聖母マリアの涙から生まれた花と言われています。白いカーネーションは十字架に架けられる前のキリストとマリアを、赤いカーネーションはキリストの体から散った血の色や復活したキリストを象徴しています。花言葉は母の愛です。撮影:直方市福智山ろく花公園IMG_6090

5月12日(火)シャクヤク

「芍薬や小町に贈る一本花」

これはシャクヤク芍薬、小野小町は36歳の時、都から、郷里にもどりますが、小町へ思いを寄せるを深草少将は、小町を追って引っ越してきます。何度も恋文を送り続けたところ、やっと小町より返事が届きます。それは、「昔庭で大事に育てていた芍薬の花が少なくなってしまったので、毎晩芍薬を一株ずつ植えて100株になったら契りを交わす」というもの。少将は、毎日野山に芍薬を探しにでかけては、芍薬を植え続けますが、なんと100日目の夜、あと1本というところで、不運な事故で亡くなります。小野小町は、少将の死を悼み、芍薬1本1本に99首の歌を詠んだものが「法実経の花」と呼ばれるようになりました。こんな深い愛を捧げてくれる人がいたら、女性冥利に尽きるというものです。花言葉は恥じらいです。撮影:北九州市白野江植物公園)IMG_6320